海上のミスティア 二人目の婚約者と愛しき騎士 / 梨沙

海上のミスティア 二人目の婚約者と愛しき騎士
一迅社文庫アイリス(2012年3月)
梨沙 / イラスト:凪かすみ

海上の訓練校で、5人の騎士“ミタス”と共に戦いを勝利へと導く女神“ミスティア”を務めるエダ。3年生の卒業式直後、訓練校廃校の噂を聞いた彼女は、元婚約者の青年貴族サミュエル、セシルの二人と父親であるカルマン伯に会いに向かう。ところが、そこで婚約披露パーティに出席させられることに。困惑するエダの前に、彼女を追ってきた“ミタス”のロウェンが貴公子姿で現われて――!?海を駆け歴史を変える乙女の物語、第9弾!!

今回の舞台はルティアナ号ではなくエダの実家。思ったよりカルマン伯が娘思いで(厳しいけど)良い人で驚きましたが、色々と面倒な事になったなあというのが正直な感想。ロウェンがあれでそれで複雑な気分だったんですが対応が穏やかで株が上がりました。お前の騎士だってサラっと言っちゃうのが悔しいけどかっこいい…。
1巻を読んだときは英雄の子孫が再び英雄になるお話なんだろうなあと想っていたんですが、あれこれなんだかややこしくなってきました…。着地点が見えない。ミセス・ロライトの思惑も気になるけど、もっと気になるのがライハルト母。何だかワケありっぽい?「わたくしたちのあいだには確執しかなく」ってどういう意味だろう。

一番好きなライハルトも二番目に好きなアナシスも出番が少なくて、物足りなさは感じなかったけど残念というか何というか…。卒業しちゃったし仕方ないんですけどね!わかってる。最後のほうで二人が会話してるので癒されました。エダとライハルトがお互い想いあってるのはわかるのでそのへん不満はないけど出番ください。
人伝に婚約話を聞いたライハルトがどうなるのか楽しみです。
web番外編でドリュンセン夫妻の関係が好きだなあと思いました。愛が重すぎて怖い感じ。

ご主人様の恋の手ほどき / 仁賀奈

ご主人様の恋の手ほどき
コスミック出版 マリーローズ文庫(2011年10月)
仁賀奈 / イラスト:綾坂璃緒

ジュリエッタは幼い頃、父親に娼館に売られそうになっていたところをバーエンディ公爵のステファンに拾われ、公爵家でメイドとして働くようになった。成長した今ではステファンに恋心を抱いていたが、子供の頃のトラウマから終始、素顔を見せないように長い前髪で顔をおおって生活している。だが、ある日、ステファンの友人に素顔を見られ、ドレスアップして舞踏会へと行くことになり…!?

初マリーローズ。仁賀奈さんの作品を読むのはティアラのウェディング・オークション以来です。仁賀奈さんはエロが超濃厚な人というイメージだったのであまり読もうと思ってなかったんですが、ご主人様×メイドってなんか美味しそう!ということで読んでみたわけですが。身分差ももちろん障害になるけど、どっちかって言うと光源氏と紫の上的な感じだったな~。ジュリエッタは身分気にしてるけどステファンはあまり気にしていなかったような…?
ジュリエッタとその父親の和解など普通にいい話もあり、エロも濃厚だったけどそんなにすごいエロばっかりだなーという印象もなく、全体的にかなり好みのお話でした。ジュリエッタに対して保護者のように振る舞いながらかなり過保護で独占欲が強いステファンとの関係とか可愛かった。……のですが、最後のあれは…某少年漫画の「計画通り」が思い浮かんでしまいました…w 全部ステファンの思惑通りという…そりゃまあ気付いていないわけがない。
腹黒で構わないどころかそれはそれで大変好みなんだけど、普通に可愛い話で終わってほしかったなあ。うーん…
他の作品で好みそうなのがあったら読んでみようと思います。

幽霊伯爵の花嫁 ―囚われの姫君と怨嗟の夜会― / 宮野美嘉

幽霊伯爵の花嫁 -囚われの姫君と怨嗟の夜会-
小学館 ルルル文庫(2012年2月)
宮野美嘉 / イラスト:増田メグミ

ある日、マッケニア伯爵家から届いた夜会の招待状。何故かサアラは、大好きなジェイクと離れることを承知で出かけて行く。その理由とは……? 一方、ある少女の幽霊を追ってマッケニア伯爵家に来たジェイクは、そこで驚くべき状況に遭遇して!? 華やかな夜会に隠された秘密と、少女の幽霊を縛る未練とは? 赤い糸ならぬ手錠で繋がれた夫婦の恋は、過激に進展中! 型破りな最強ヒロインは、恋も友情も予想外!!

今回はいつもよりサアラが可愛く思えました。何でだろう。
サアラの言動がぶっ飛んでてそこまでするかなーと思うようなところもありましたが、ジェイクに恋してるのが全面に出て見える場面では可愛い部分もあって、やっぱりこの子好きだなあと思いました。あの行動は弱さが出た反動でもあるのかな。でもちょっと普通なところもある。でもちょっとズレてる。鎖でつながれて「すてき……」には微笑ましい通り越して苦笑しましたw
毎度結構容赦なくグロい部分があったりするなあ。そこもまた魅力だと思います。

1巻と2巻の感想を書いてないことに今気が付きました…。好きなシリーズは自分があとで読み返して確認するためにも必ず書くようにしていたのに!(忘れるから)
ルルルで一番楽しみにしてるシリーズです。

輪るピングドラム(下)/ 幾原邦彦、高橋慶

輪るピングドラム(下)
幻冬舎コミックス(2012年2月)
幾原邦彦、高橋慶 / 表紙イラスト:星野リリィ

 
ようやく出た最終巻。表紙にこそっと荻野目姉妹がいて嬉しい。
アニメの補完としては素晴らしかったです。晶馬と苹果、多蕗とゆりさんの関係は特にアニメより掘り下げられていたような気がします。アニメだと晶馬が苹果をどう思っているか、いまいちわからなかったからなあ。多蕗とゆりさんはほんともう幸せになってほしいです。
ラストの晶馬の「ありがとう、愛してる」が変わってたのが残念でしたが、その次のあれに全部持ってかれました…なぜそれをアニメでやらなかった!アニメもあれでいいと思うんですが、晶馬×苹果萌えの私としては最後にこれのほうがよかったなあ…なんて…映像で見たかった…
絵とセリフ(声)から受ける印象とだいぶ違うと思ったのが「キスは無限じゃないんだよ、消費されちゃうんだよ」という陽毬のセリフ。アニメでは何言ってるんだ?という感じでちんぷんかんぷんだったけど。妙に印象に残りました。
一回発売延期した割に誤字とかが目についたのが残念。(十年前が十六年前になってたり…)

キャロラインはその朝、ドレスのファスナーが上がらなかった / ナンシー・ウォレン

キャロラインはその朝、ドレスのファスナーが上がらなかった
ハーレクイン HR by HARLEQUIN(2012年2月)
ナンシー・ウォレン / 訳:雨宮幸子

ジョナサンが裸の女と寝室にいるのを見てしまったキャロラインは、誤解だと言う夫を振り切って家を飛び出した。まさか浮気されるなんて、私は愛されてなかったの――?ヤケ食いやほかの男とのデートに奔走し、離婚へのカウントダウンを始めた彼女に、ある日すべてをふりだしに戻すような衝撃の事実がもたらされる。もう一度夫と向き合わざるを得なくなった彼女は、二人が愛を見失いかけた“本当の理由”に気づくのだが……。

初ハーレクイン。こういう海外のロマンス小説で長いタイトルはあまりない印象なので(知らないだけであるのかもしれないけど)インパクトがあって興味を持って読んでみたんですが、予想外に面白かったです。ラブコメっぽい感じでちょっと可愛くて読みやすかった。
男性視点で、彼女をこれだけ愛してるんだーというのが書かれてるのにすごい弱い。お互いにまだ愛し合っているのがわかってるのに、すれ違っているヒーローとヒロインがじれったかったです。そりゃあ友人たちが二人のためにいたずらめいたことを計画するはずですよ。失敗したけど。大人の恋の話なのに可愛い印象なのはこのあたりのことがあるかも。
最後のジョナサンの行動には思わず泣いてしまいました。キャロラインを愛してる、子供が出来て嬉しいというのを言葉だけではなくああいう行動で示すというのがたまらない。普段はかっこつけている奴がちょっと情けない感じなので余計に。そういうのに弱い!
つまり色々とツボをつかれた作品だったということです。
こういうラブコメみたいなのならまた読んでみたいと思いました。

優しい嘘つき (ハーレクイン・ディザイア)
原題が「A CRADLE FOR CAROLINE」、元の邦題が「優しい嘘つき」。
これだったら読もうと思ってなかったかもなあ。タイトルって重要だ。
表紙も手に取りやすくてよかった。猫が可愛い。

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